2023.11.17 ブランド時計
【ロレックス】エクスプローラー品番別の違いを解説!前モデルや他コレクションなどとの違い
ぜに屋 本店
エクスプローラーは、過酷な状況下の探検家に向けたスポーツモデルです。
シンプルなデザイン・設計のエクスプローラーと24時間表記をプラスしたエクスプローラーⅡが存在し、資産価値が高い腕時計のひとつです。
そこで今回は、エクスプローラーの品番別の違いやオイパペやエアキングとの違いについて解説します。
ロレックス エクスプローラーの特徴
エクスプローラーは、サブマリーナの登場と同じ1953年に誕生したスポーツモデルの腕時計です。
大きくデザインを変えていくサブマリーナとは対照的に、変わらないデザインのまま人気を誇り続けています。
「探検家=エクスプローラー」にちなんで名付けられ、その名のとおり、いかなる状況でも正確で視認性に優れた機能が特徴です。
特に、探検中は視界が悪いこと、暗闇がつきものであることから、初代から夜光塗料を採用。
現在は、ほかのモデルでも採用されているクロマライトによって、暗闇での視認性を高めています。
さらに、視認性を上げるため、大きなアワーマーカーや3,6,9のアラビア数字デザインを採用しており、非常にシンプルなデザインです。
エクスプローラーの歴代モデル
エクスプローラーは登場から、デザインを大きく変えることなく支持を得てきました。
以下では、エクスプローラーの歴代モデルをかんたんに紹介しています。
年代 | 登場モデルの特徴 |
---|---|
1953年 | 初代エクスプローラー「Ref.6350」が登場。同時期に「Ref.6150」が誕生しており、ムーブメントはどちらも『Cal.A296』。 |
1955年頃 | 初代「Ref.6150」の後継機「Ref.6610」が登場。世界初の両方向回転巻き上げムーブメント『Cal.1030』が搭載された。 |
1962年頃 | 第三世代となる「Ref.1016」が登場。約25年間にわたり製造されたロングセラーモデルであり、初期型・前期型・後期型の3種類に分けることができる。前期型はミラーダイヤル×ゴールドサークル、後期型はムーブメントにハック機能が追加された。 |
1990年 | 第四世代となる「Ref.14270」が登場。風防にはサファイアクリスタルが採用され、インデックスにも輝きがかかり、高級感のあるデザインに大きく変化。 |
2001年 | 第五世代となる「Ref.114270」が登場。インデックスや文字は細くなり、スタイリッシュなデザインに。『Cal.3130』が採用され、安定性やメンテナンスのしやすさが向上した。 |
2010年 | 第六世代となる「Ref.214270」が登場。ケースサイズ39mmと大きくなり、夜光塗料も現行モデルのクロマライトになり視認性が向上。ムーブメント『Cal.3132』が採用され、耐磁性が優れ、温度変化にも強くなった。 |
2021年 | 第七世代となる現行モデル「Ref.124270」が登場。ケースサイズは36mmに戻り、デザインでは「Ref.114270」のスタイリッシュ性を採用。新ムーブメント『Cal.3230』が採用され、約70時間のパワーリザーブへと向上した。 |
2023年 | 新たに40mmの「Ref.224270」が登場。ムーブメントは同じであり、アイテムの表記名が変更された。 |
1950年代は、第二次世界大戦後の探検ブームがあった時代と言われており、ロレックスでは探検家に向けたプロフェッショナルウォッチの開発を続けていました。
そこで、1953年に初代のエクスプローラーが登場しましたが、コレクションのなかでも唯一、さまざまなデザインで登場しています。
初代エクスプローラー「Ref.6350」が登場するも、生産期間は約1年であり、同時期に登場した「Ref.6150」の生産期間が約3年であったことから、初期モデルは「Ref.6150」ではないかと議論されているのも特徴です。
さらに、「Ref.6150」の後継機である「Ref.6610」がエクスプローラー初期モデルではないかとも言われており、初代においては謎の多いコレクションです。
現行モデルでは、2021年にはじめてステンレススチール×イエローゴールドが、2023年にステンレススチール×40mmのデザインが登場しました。
エクスプローラー直近3世代の違い|最新世代まで比較
続いて、エクスプローラーの直近3世代の以下のモデルの違いについてご紹介します。
- 2001〜2010年までの「Ref.114270」
- 2010〜2021年頃までの「Ref.214270」
- 2021年〜現在までの「Ref.124270」と2023年新作「Ref.224270」
二世代前「Ref.114270」と一世代前「Ref.214270」の違い
二世代前の第五世代「Ref.114270」までは36mmまでだったケースサイズが、一世代前の第六世代「Ref.214270」では39mmと大きくなりました。
さらに、Ref.214270発売当時は、今から三世代前の「Ref.14270」を彷彿させるブラックアウトのインデックスへと代わり、話題となったこともあります。
文字盤に表記されている「EXPLORER」の表記が、12時の位置から6時の位置に変更されたのも変更点です。
ムーブメントは、「Cal.3130」から「Cal.3132」に変更されて耐磁性が優れ、温度変化にも強くなりました。
一世代前「Ref.214270」と現行モデル「Ref.124270」の違い
第六世代で36mmから39mmに変更されたケースサイズは、現行モデルで再び36mmにもどり、ブレスも現行モデルのほうが少し細くなっています。
さらに、文字盤に表記されている「EXPLORER」の表記も、6時の位置から再び12時の位置へと変更されました。
サイズ以外に大きなデザインの変化はありませんが、全体的に二世代前「Ref.114270」のスタイリッシュな印象へと進化。
ムーブメントは「Cal.3132」から「Cal.3230」に変更され、パワーリザーブが約48時間から約70時間へと向上しています。
2023年には、ケースサイズ40mmの「Ref.224270」が登場し、Ref.124270は「エクスプローラー36」、Ref.224270は「エクスプローラー40」とケースサイズが追加されたモデル名に変更されました。
エクスプローラーとエクスプローラーⅡの違い
エクスプローラーが登場してから約18年後に登場したエクスプローラーⅡ。
ここでは、エクスプローラーとエクスプローラーⅡの違いについて解説します。
エクスプローラーⅡの特徴
エクスプローラーⅡの大きな特徴は、カレンダー機能が採用されている点と鮮やかなオレンジ色の24時間表示を指す大きな針の採用です。
オレンジ色の大きな針は暗闇でも見やすく、24時間表示は昼夜の区別が難しい地域や環境下で役立ちます。
さらに、オレンジ色の針は国をまたいだ際に短針を動かすことで、基本時間を示す針となり、GMT機能を果たします。
2011年以降、40mmからより大きな42mmのケースサイズに変更され、視認性も向上しました。
さらに、黒文字盤のほかにエクスプローラーには存在しない白文字盤も用意されており、選べるのもエクスプローラーⅡの魅力です。
エクスプローラーⅡの歴代モデル
エクスプローラーⅡの歴代モデルを簡単に紹介します。
エクスプローラーの歴代モデルと比較してみてください。
年代 | 登場モデルの特徴 |
---|---|
1971年 | 洞窟探検家向けのモデルとして、初代「Ref.1655)」が登場。 |
1984年 | 現行モデルのデザインに近くなった第二世代「Ref.16550」が登場。白文字盤だけでなく、希少性の高いアイボリーダイヤルも登場していた。 |
1988年頃 | 第三世代「Ref.16570」は、ムーブメントがCal.3186に変更され、耐磁性や耐衝撃性が向上した。 |
2011年 | 第四世代「Ref.216570」は、エクスプローラーⅡ40周年を記念してブラッシュアップして販売された。ムーブメントは『Cal.3187』が搭載され、耐震性も強化。ケースも40mmから42mmにサイズアップした。また、初代モデルのオレンジ時針が再度採用されたことで注目を浴びた。 |
2021年 | エクスプローラーⅡ50周年を記念し、10年ぶりの新作として第五世代「Ref.226570」が登場。デザインは「Ref.216570」を踏襲。ムーブメントは『Cal.3285』が搭載され、パワーリザーブが約70時間に向上した。 |
エクスプローラーⅡには、ロレックスのプロフェッショナルモデルに2行に分けて書かれている「SUPERLATIVE CHRONOMETER OFFICIALLY CERTIFIED」の表記が通常のものと異なるレア個体「センタースプリット」が存在します。
通常は、2行に分かれている「SUPERLATIVE CHRONOMETER」と「OFFICIALLY CERTIFIED」のスペースの位置が上下でずれていますが、一部の個体だけは上下でスペースがそろっており、レアな個体として認知されています。
両者のデザインや機能性は大きく異なる
エクスプローラーは誕生当初から、大きなデザインの変化がなくシンプルな設計でありながら、初代から夜光塗料を使用しているなど、探検家に必要な視認性や耐久性などに優れていることも支持されているポイントです。
一方、エクスプローラーⅡは昼夜の区別がつかない環境下にいる探検家や、国と国をまたぐ方にも申し分のない機能である24時間表記(GMT機能)が詰め込まれています。
ベゼルに記載された24時間表記やオレンジの24時間を指す長針など、デザインも大きく異なるため、ひとめで違いが分かるでしょう。
エクスプローラーⅡはエクスプローラーでは物足りない方や、海外出張が多い方やロレックスの王道スポーツモデルより、少し外した人気モデルを手に入れたい方におすすめです。
エクスプローラーとその他のモデルの違い
次に、エクスプローラーとよく比較されるオイパペとエアキングとの違いを解説します。
オイスターパーペチュアルとの違い
オイスターパーペチュアルとエクスプローラーの似ている点は、オイスタースチールが中心に展開されている点やシンプルなデザインです。
ムーブメントも同じ「Cal.3230」を搭載しているため、スペックに違いはありません。
しかし、1933年に誕生したと言われているオイスターパーペチュアルは、クラシカルなイメージのドレスモデルです。
エクスプローラーは、3,6,9がアラビア数字で表記されているのに対して、オイパペはすべてバーで表記されています。
また、オイスターパーペチュアルは28mm・31mm・34mm・36mm・41mmとサイズ展開や文字盤のカラーが豊富です。
価格は、オイスターパーペチュアルのほうが安価であり、似ているモデルでは約15万円の差があります。
オイスターパーペチュアル36 SS 126000 | 796,400円 |
エクスプローラー36 SS 124270 | 947,100円 |
オイスターパーペチュアル41 SS 124300 | 837,100円 |
エクスプローラー40 SS 224270 | 1,002,100円 |
エアキングとの違い
1946年頃にはじめて「Air-King」というロゴが刻まれたモデルが登場したエアキングは、その名のとおり、Air(エア)=航空業界のための腕時計です。
ロレックス史上最古のペットネームをもつモデルでもあり、誕生から幾度となくモデルチェンジが行われていますが、2014年頃にオイパペに吸収されて「Air-King」のロゴもなくなりました。
このことから、エアキングとエクスプローラーの違いが曖昧になりましたが、2016年には「Air-King」のロゴが復活しています。
2022年にモデルチェンジが行われて多くの現行モデルで使用されているムーブメント「Cal.3230」を搭載し、スペックはエクスプローラーと変わりません。
さらに、同じ時期から3,6,9に夜光塗料が採用され、エクスプローラーのように暗闇での視認性が向上しました。
エアキングのインデックスは特徴的で、12時の位置の▼や3,6,9のアラビア文字はエクスプローラーと一緒だが、大ぶりのミニッツスケールが表示されています。
また、ROLEXのロゴと秒針は緑色であり、見た目はエクスプローラーと大きく異なります。
両者は、似たデザインのものだとエアキングのほうが3万円ほど安いですが、ほとんど変わらない価格帯です。
エアキング 40mm SS 126900 | 974,600円 |
エクスプローラー40 SS 224270 | 1,002,100円 |
エクスプローラーが選ばれる理由
続いて、ロレックスのなかでもエクスプローラーが選ばれる理由を解説します。
歴史が長く安定した価値
ロレックスというネームバリューに加えて、エクスプローラーは登場してから現在まで人気が安定しています。
将来、子どもに譲ったり、腕時計を手放すことを考えて購入する方は「資産価値の高い=ネームバリューの高いもの」を選ぶ傾向にあるため、エクスプローラーは魅力的に映ることでしょう。
さらに現在は、ロレックスのスポーツモデルの資産価値が高騰しており、近年では中古市場でも価格が上昇。
投資目的で購入する方も増えていることから、「手に入らない」という希少価値も上乗せされています。
人気が安定しているにも関わらず、ブランド問わず大きめのサイズが流行っていることから、エクスプローラー40を登場させるなど、常にニーズにあった展開を行っている点も人気が続く理由でしょう。
変わらないシンプルなデザイン
エクスプローラーのデザインは、ロレックスのモデルのなかでも極めてシンプルであり、登場してからほとんど変わっていないのが人気の理由のひとつです。
エクスプローラーⅡの登場で、エクスプローラーにもカレンダー機構が搭載されましたが、エクスプローラーにおいては今でもカレンダー機構さえ持ちません。
さらに、エクスプローラーにおいては黒文字盤のみであることも変わっていないのです。
エクスプローラーの現行モデルは以下の3タイプのみです。
- ステンレススチール36mm
- ステンレススチール40mm
- ステンレススチール×イエローゴールド36mm
エクスプローラーⅡにおいても以下の2タイプのみの展開と、とてもシンプルです。
- ステンレススチール40mmの黒文字盤
- ステンレススチール40mmの白文字盤
価格帯
ロレックスのスポーツモデルは、定価100万円を超えるのが当たり前ですが、エクスプローラーはロレックスのなかでも比較的お手頃価格です。
ステンレススチール×36mmのモデルであれば100万円以下で手に入れられますし、2023年9月の値上げ前であれば、40mmのモデルも100万円以下で購入できました。
機能もデザインもシンプルなため、はじめてのロレックスとしても人気があります。
しかし、ほかのモデル同様にエクスプローラーも人気に対しての供給が間に合っていないため、正規価格で購入したい場合はロレックスマラソンが必須です。
実際に、エクスプローラーの中古市場での買取価格は、定価を上回る価格で取り引きされています。
エクスプローラーの定価と買取相場
エクスプローラーはシンプルな機能とデザインであることから、探検家だけでなく、ビジネスマンにも人気のコレクションです。
さらに、ロレックスのスポーツモデルは近年中古市場で人気が高騰しており、資産価値が上がっています。
そこで最後に、エクスプローラーの定価と買取価格をご紹介します。
エクスプローラーの定価
エクスプローラーは、2023年9月に価格改定によって約10%の値上げが行われました。
手に取りやすい価格と言っても、安いものでも100万円近い価格帯であることから、10万以上の値上げとなりました。
モデル名 | 定価 |
---|---|
エクスプローラー36 SS 124270 | 947,100円 |
エクスプローラー36 SS+YG 124273 | 1,536,700円 |
エクスプローラー40 SS 224270 | 1,002,100円 |
エクスプローラーⅡ SS 226570 | 1,262,800円 |
(2023年11月現在の価格)
値上がり後も100万円以下で購入できるモデルがあるエクスプローラーですが、止まらない値上げによって、すべてのモデルが100万円以上の定価になるのも時間の問題と言われています。
デイトナやサブマリーナよりは、正規店で購入しやすいと言われているエクスプローラーですが、それでもロレックスマラソンは必須です。
ぜに屋のエクスプローラー買取価格
さいごに、私共ぜに屋でのロレックス エクスプローラーの買取価格をご紹介します。
モデル名 | 定価 |
---|---|
エクスプローラーⅡ 226570 | 1,390,000円 |
エクスプローラーⅠ 214270 | 980,000円 |
エクスプローラーⅠ 124270 | 980,000円 |
エクスプローラーⅡ | 950,000円 |
エクスプローラーⅡ 16570 | 900,000円 |
エクスプローラーⅡ 216570 | 650,000円 |
エクスプローラーⅠ 114270 | 630,000円 |
エクスプローラーⅠ | 620,000円 |
エクスプローラーⅠ 14270 | 470,000円 |
現在の定価が947,100円の「エクスプローラー 124270」は、2023年10月に980,000円で買取されています。
2023年9月の値上がり前は、定価860,200円であった時計であったことを考えると10万円以上高く買取されていることになります。
ほかにも、定価1,262,800円の「エクスプローラーⅡ 226570」は2021年12月に1,390,000円で買取されており、当時の定価を踏まえても44万円以上高い買取額です。
中古市場からも、エクスプローラー・エクスプローラーⅡの需要の高さが分かります。
価格改定による定価の値上がりによって、中古市場での買取価格の変動も考えられるため、売却を検討している場合はまず、無料査定などを受けて現在の買取価格を把握してく必要があります。
ぜに屋では、自宅にいながら簡単に受けられるLINE査定もご用意しているため、ぜひ活用してみてください。
シンプルなスポーツモデルならエクスプローラー
エクスプローラーは探検家のために開発された、耐久性・視認性に優れたスポーツモデルの腕時計です。
初代から夜光塗料が採用されるなど、探検家のニーズに応えてきたと同時に変わらないシンプルなデザインは、ビジネスマンやはじめてロレックスを購入する方にも人気です。
エアキングを吸収した経歴や、エクスプローラーⅡの登場によって、違いが曖昧になってしまった方もいると思いますが、エクスプローラーはいつでもシンプルな機能とデザインで魅了しています。
比較的安価なエクスプローラーも、ロレックスのスポーツモデルは資産価値も上昇している流れから、需要と供給のバランスがくずれており、手に入りにくい状況です。
エクスプローラーの購入を考えている方は中古市場かロレックスマラソンを、売却を考えている方は無料査定を検討してみましょう。
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