2024.03.17 ブランドバッグ・財布
ルイヴィトンの偽物(コピー品)の見分け方を老舗買取店が見本付きで解説!
ぜに屋 本店
最も有名といっても過言ではない世界的ブランドであるルイヴィトン。有名なブランドだけに多くの偽物も流通しています。
デザインやラインも多数あるため、見分けるのは難しいと感じている方もいるのではないでしょうか。しかし、全ラインやデザインに共通している真贋ポイントも数多くあります。
この記事では、実物の偽物を使用してルイヴィトンの真贋ポイントを分かりやすく解説します。さらに、アイテム別やモデル(ライン)別の見分け方も説明しますので、参考にしてください。
偽物見本付き!ルイヴィトンの偽物を見分けるポイント
ルイヴィトンの偽物を見分ける際には、ブランドを象徴するブランドタグ、もしくはブランド名の印刷部分をまずは確認しましょう。ブランドならではのパーツであり、見られる部分として会社が力を入れているため、真贋の見分けが付きやすいです。
ルイヴィトン独自で附番されているシリアルナンバーは、商品に必ず印字されています。附番されている箇所や字体に特徴があり、ブランドタグと同じく見分けるポイントとしては有効です。
ほかのパーツについても写真付きで説明しますので、手元に商品がある場合は上から順番に確認してください。
ブランド名タグ
ルイヴィトンのブランド名は、本体のどこかに必ず印字もしくはタグがあります。
確認できるのは、バッグであれば中側にタグとして縫い付けられていたり、内ファスナーの下部へ直接印字されていたりするのが一般的です。財布であれば、本体を開いた箇所への直接印字が多く見られます。
記載されているのは、以下の通りの内容と順番です。
行数 | 印字内容 |
1行目 | 丸に英字のRのマーク |
2行目 | ブランド名 |
3行目 | PARIS |
4行目 | made in France |
基本的には4行で構成されており、各行ごとに文字の大きさや字体に特徴があります。各部分ごとに特徴を見ていきましょう。
字体
今回の偽物には該当しませんが、字体を見る時に最初に注目するのはルイヴィトンの「O」の部分です。偽物の場合、Oが縦長になっていることがあります。ブランド名部分のOは、本物であれば必ず正円です。
また、全体の掠れや滲みも見分けるポイントのひとつです。左の画像のルイヴィトンは全体的に印字の濃さにバラつきがあり、違和感がないでしょうか。逆に右側の印字は、一番下部のみが不自然に濃く、バランスが悪く見えます。
ほかにも、2行目のPARISの文字が縦長過ぎたり、逆にルイヴィトンの名称部分が大き過ぎたりしてタグ内でのバランスが本物と異なる場合もあります。
上部のRマーク
上部のRマークでは、丸の大きさを意識しましょう。本物のブランドタグは全体のバランスも整った印象があります。その理由は、丸の大きさが2行目の文字の「O」と同じ大きさになるからです。
しかし、偽物のなかには1行目Rの丸のみが小さいものがあります。
いずれの製品タイプでも共通する特徴のため、ロゴを見る時に覚えておくと便利です。
タグ本体の縫製
縫い付けるタイプのロゴの場合、タグ自体を縫い付けている縫製に偽物の特徴が表れやすいです。
画像の偽物の場合、かなり意識して作られていますが、本物を知っているとわずかな糸の歪みや、革本体の裁断の歪みなどがあり、きれいに作られていないことに気付きます。
また、より粗悪なものであれば、縫製の糸始末がいい加減であり、周りのどこかが重なっていることもあります。
ほかには、周りに行うコバ処理といわれる始末が不均一な偽物の場合、周りを触ると指ざわりが良くありません。
シリアルナンバー
シリアルナンバー(製造番号)は、偽物の見分けが付きやすい点でもあります。とはいえ、購入者のための刻印ではないため、刻印場所を見つけるのがまず難しいです。また、2021年以降頃からはICチップ内蔵となり、本物であってもシリアルナンバーがありません。
シリアルナンバーで偽物を見分ける場合、刻印場所と数字が実在するかを見ていきます。ルイヴィトンは、商品のモデルによって印字されている位置が決まっているからです。
刻印場所は、例えば財布などは内ファスナーの付いている左側、バッグであれば内側にある収納ポケットの裏側など、商品のデザインによって異なります。
あわせて、英語と数字の組み合わせにも意味があります。最初の2桁は製造国、後4桁は年月を表しています。実在しない数字や、桁数、字体などで見分けることが可能です。
縫製や作り
「タグ本体の縫製」でも記載した通り、縫製や作りが偽物は雑な箇所が見つかります。よくあるのは、糸の始末や縫い方の違いです。
本物のルイヴィトンは、バッグのストラップなどのステッチが少し斜めになっています。また、太めの糸を使っており、同色の糸であっても目視ではっきりと見えます。そして、見えない部分であっても手は抜いていません。
偽物のルイヴィトンによく見られるのは、タグの裏側やストラップの内側、ファスナーの付け根など、あまり見られないような箇所が雑な仕事であることです。しっかりと最後まで縫われていない、糸が見えないくらいに細い、歪みや重なりが見えるなどがあれば、偽物と疑いましょう。
金メッキの塗り
ルイヴィトンの金具には、金メッキにより加工がされています。このメッキの塗り方や見え方でも、偽物を見分けることが可能です。
写真の偽物が分かりやすくなっていますが、メッキ処理が雑なために一部に波打ちがあります。ブランド名の最初の部分の金属がブツブツとしているのが見えるでしょうか。本物のルイヴィトンであれば、このような波打ちは見えません。
また、偽物の場合、金メッキを塗った時の塗りが汚く、結果として金部分に写る景色が歪んで見えることも多いです。ほかにも、偽物は安っぽくギラついて見えます。
金メッキの塗りは多くのパーツに使われる技術のため、総合的に判断する時にも真贋ポイントとして役立つでしょう。
各種金具
バッグや財布に付いている金具には、本物のルイヴィトンであればブランド名が周りに入っていたり、ブランドロゴが刻印されていたりなど、こだわりの見られるパーツです。
多くの商品に付いているボタン穴やファスナープル、ビスなどのその他パーツの真贋ポイントを見ていきましょう。
スナップボタン
ルイヴィトンの本物の場合、基本的にはブランド名が周りに記載されています。画像のように刻印されていないパターンはほとんどありません。
また、本物は周りの文字と受け口の2本の細い棒の配置にもこだわりが見られます。ボタン上下に「LOUIS」と「VUITTON」に分かれて文字が入っているのですが、文字の配列に対して、上と下の「O」と「I」の位置がほぼ縦の直線状です。
受け口側ではなく、差し込む突起部分側にも偽物の特徴があります。本物はきれいなキノコのようなフォルムで先端が尖った形であるのに対し、偽物は丸くなっていることが多いです。
ファスナープル
ファスナープルでは、横から見た時と正面から見た時で見分けられます。ファスナープルは商品によって異なりますが、ボタン穴と同じく基本的にはブランド名かロゴが入っています。
画像の商品の場合、メッキ処理をされている平らな部分が多く、波打ちがまず目立ちます。次に彫りの字体も本物とは一致しません。
ほかの商品で多く見られるのは、本物と比べた時にファスナー自体の形や字体が異なったり、横から見た時の厚みの違いや、中央の線がなかったりなどがあります。
その他
ボタンやファスナー以外にも見分けるポイントはあります。どのパーツにも共通して分かりやすいのは、金具の字体です。
金具に凹凸を付けたり、きれいに刻印したりするのはしっかりとした技術がなければできません。そのため、見比べれば一目瞭然なことも多いです。
また、ビスの形状にも注目しましょう。本物はなだらかな山形となっていますが、偽物はまっ平となっていることがあります。形状の違いは、横から見ると分かりやすいです。
全体
最後に全体を確認していきます。まず、偽物に多いのは本来刻印である部分が印字のみになっているパターンです。
ルイヴィトンで印字が使われるのは、財布の内側と一部シリアルナンバー、4行のブランド表記のみです。それ以外のパーツの文字は、製造過程に違いはあっても基本的には凹凸があります。そのため、パーツを斜めから見てみましょう。
次に、柄がプリントされている濃さからも分かります。本物と見比べるとはっきりし過ぎていたり、逆に薄かったりします。あわせて、均一ではない場合も偽物を疑ったほうが良いでしょう。
アイテム別ルイヴィトンの偽物を見分けるポイント
ルイヴィトンのアイテムのなかでもポピュラーなのが財布とバッグです。さらにモデルによって分かれていますが、それぞれに共通している見分けるポイントがあります。
ここからは、アイテムに分けて見分けるポイントを説明しますので、参考にしてください。
バッグ
バッグの場合、画像のように大きなプレートがある商品があります。このような商品であれば、プレート部分のメッキの塗りの波打ちやギラつきからして怪しいと判断できます。
次に持ち手を見てみましょう。持ち手の部分には、「縫製や作り」で説明した斜めのステッチが左右に入っています。ほかにも、アルマのような持ち手が固い素材の場合、年数が経っても内側に皺寄せは出ません。
また、持ち手部分にシリアルナンバーが入っている場合、偽物は刻印が縁に掛かっていることがあります。本物であれば、いくら見えない位置にあるとはいえ、型番が縁に付くことはありません。
持ち手以外にも、使用されている金具、底ビスの形状、スナップボタンの特徴などでも見分けられます。
財布
財布の真贋を見る時は、厚みや素材が大きなヒントとなります。
画像はエピの折り畳み財布ですが、納まりが悪く、何も入っていないにもかかわらず不格好に開いたような状態です。偽物が流通しやすいジッピーウォレットなどでも、同様に厚みが異なるケースが確認できています。
次に中側を見ていきましょう。財布に共通しているファスナーの始末、ファスナープル、コインポケットの内側の素材などで見分けることが可能です。
画像の偽物の場合、内側の素材が本物と異なります。画像はないですが、素材の違いはカードケース部分にも見られました。少し素材が浮いていて、仕上がり自体もきれいではありません。
ほかには、ファスナーの縫製が最後まで縫われているかや、ファスナープルの厚みや素材、刻印やロゴの入り方などでも真贋を見極められます。
ライン別ルイヴィトンの偽物を見分けるポイント
ルイヴィトンには、老若男女を問わず利用しやすいラインが取り揃っています。もちろんラインそれぞれにも、本物には偽物にないこだわりポイントが満載です。
最後に、代表的な3つのラインごとに真贋を見分けるポイントを解説します。
モノグラム
ルイヴィトンを象徴するロゴをモチーフにしたデザインがモノグラムです。モノグラムの偽物を見分ける時には、大きく3つのポイントを見ていきます。
一つ目は、柄の配置です。中央部分に「LV」のロゴが配置され、正面から見て左右対称になっています。柄が大きめにプリントされているバッグであれば分かりやすいです。また、蓋付きの場合でも同じく、蓋を閉めた状態で柄がきれいに揃うようになっているのが本物の特徴です。
次にモノグラム柄特有の「Cマーク」があるかです。本物には、柄と柄の間部分に小さなCマークがあります。ただし、かなり小さく、見つけるのは難しいです。光の角度を調整してみてください。
最後にプリント全体の色ムラや濃さです。はっきりし過ぎていたり、霞んでいるものは偽物と疑いましょう。
エピ
表面上に横線がデザインされており、下部にロゴが彫りこまれているエピでは、ロゴ部分をよく見ていきましょう。
本物のルイヴィトンの「LV」のロゴには、特徴があります。一目で分かる特徴とは、Vの左側、Lの左側の縦ラインがそれぞれ太くなっていることです。画像のロゴの場合、Lは太さが異なっていますが、Vはどちらも同じ太さになっています。
また、刻印の深さも真贋ポイントです。本物に比べて浅かったり、逆に深かったりするとエピが持つ上品なデザインを損ねてしまいます。
さらに見極めるなら、全商品に共通する縫製などもあわせて確認しましょう。
ダミエ
日本の市松模様にインスピレーションを受け、正方形が交互に並ぶデザインが特徴のダミエ。ダミエの真贋を見極める時は、模様に溶け込んだ「LOUIS VUITTON」の文字と、プリントのされ方で見分けられます。
模様のなかにあるブランド名が記載された部分を見てください。ダミエにしかない特徴として、「PARIS」のSが途切れているというものがあります。偽物の場合、Sも通常通りに印字されていることが多いです。
ほかにも、偽物はプリントされている印字が滲んでいたり、文字部分のプリントが濃過ぎることがあったりします。
また、ダミエでもアズール(黒色)の場合、使われる糸が黄色であることも特徴です。
ルイヴィトンの偽物の見分け方まとめ
紹介してきたように、ルイヴィトンの偽物を見分けるポイントは多数あります。いずれにも共通しているのは、「偽物に本物のような細部までの精密な作業はできない」ということです。
見えない部分への手抜きや、ロゴへのこだわりの無さなど、違和感を覚えるポイントが多く見つかるでしょう。しかし、違和感はあっても1人で偽物と判断するのは難しいかもしれません。
そんな時は、実績豊富な買取店を頼ってみてはいかがでしょうか。創業から70年を超えるぜに屋では、1点1点を丁寧に査定し、お客様に寄り添った対応を心がけています。遠方の方は宅配買取も利用可能です。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
バイヤー情報
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お客様からお持ちいただくお品物にはお思い出やストーリーがあると思っています。
そんな大切なお品物を次のお客様に責任を持って繋ぐ事が鑑定士の仕事だと強く感じています。
お客様とお話することが好きなので、ぜひたくさんお話を聞かせてください!
素敵なお品物を拝見出来る事を楽しみにしております。
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